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THEME 01

顔面の情報量

美しさとは情報量、美しくないとは不揃い。

CREDIT 文・Shion Oyake

最近になって自覚した悩みがあります。
人に顔を覚えてもらえない。
2年間一緒に働いている先輩からも、4,5回くらいプライベートで飲みに行っている上司からも、オフィスで声をかけたら、「お疲れ様です…?」って返ってくる。だから最近は、「お疲れ様です!小宅です!」って声かけと自己紹介がセットになってしまっている。
前から人に覚えてもらえないことは悩みではあったが、服装の系統が違うからだろうと考えていた。しかし最近は意識して服の系統を揃えるようにしているのに、やはり覚えてもらえない。最近2年半経ってやっと先輩には顔を覚えたよって声をかけてもらえた。
なんだか顔を覚えてもらえないのがめんどくさくなって、持ち物に特徴を持たせているのかもしれないなって今振り返って強く思う。ポムポムプリンのネームカード入れとかぶっちゃけどうでもいいし、髪の毛もストレンジャーシングスのマックスみたいになりたくてノリで赤毛にしてみたけど、プリン頭になっているのが本当に気になる。美容室に頻繁に行くのはめんどくさいし黒髪に戻したい。でもせっかくのアイデンティティがなくなってしまうとか考えてしまっている。

Miiの初期顔

今思えば私ってMii作る時も特にいじるところなくて、まあホクロ追加して、輪郭ちょっとシュッとしておく?くらいしかしていない。しかし自分がそう思っているだけで、他人から実はめちゃくちゃ吊り目寄り目でで豚っパナように見えているのだろうかとたまに不安になる。
 
世間一般には、浜辺美波の顔が覚えられない人が割といるらしい。彼女の顔は平均的な黄金比率だからだ、顔の比率が1:1:1で綺麗だからだとか言われているのをTwitterの整形垢でよく見かける。  
私は明らかに芸能人のような華があるわけではなく、良く言えば場末のキャバ嬢、椎名林檎意識のシンガーソングライター、Fラン大学のミスコンファイナリスト(4位)、昔バイト先のおばさんからは高級デリヘル嬢くらい綺麗な足だねと言われたものだ。当時は普通に褒め言葉かなとか思っておすすめの脱毛器を紹介したけど、今思い返せば普通に馬鹿にされていたんだと思う。

顔面の情報量  

比率が良いからといって美人とは限らないが、比率が良い人は比較的整形したら予後が良いと思う。鼻ぺちゃ一重だけど配置が良い人と、めっちゃ鼻高くて目もぱっちり二重だけど離れ目だと、前者の方が圧倒的に整形で成功する。整形沼にハマっている人は後者が多く、この辺の配置という概念の認識が甘いんだろうなと思っている。ルッキズムの話になってしまうのでいろいろ割愛するが。
美人と不美人の違いを考えた時に結局は情報の密度だなって思うわけですよ。平均顔の中でも華がない目がちいちゃい私と、圧倒的美少女フェイスのおめめぱっちりの浜辺美波。

よく整形垢では目にする「中顔面が長い」とはとても良い言葉の開発だと思う。つまり目が小さくて縦長の顔でほっぺあたりの顔面中間あたりが長く広く見えることを「中顔面が長い」と表現するらしい。そして浜辺美波は「中顔面が短い」に部類されるわけです。当たり前に人間の顔なんて数ミリの差しかないのに、その数ミリで長短を識別するんだから人間って面白いですよね。(イルカもイルカ同士で顔を識別するらしい)
中顔面が長い短いって実際はそこまで短さは変わっていなくて、極端なブス以外結局は涙袋の有無とか頬骨の膨らみとかまつ毛の長さとか、本当に微々たる物が違うだけなんですよ。  
つまりは、二重で涙袋がある可愛らしい目、そしてちゃんと三次元に立体的なほっぺ、目に埋もれていないまつげ、そうやって顔の中の情報量を増やしていくことでいわゆる「美人」になるのではないかなと思うんです。  
とりあえず配置を気にせずに情報量マックスで埋めてしまったら良くない。平成の小学生が情報の授業で作ったパワーポイントになってしまう。
でもパーツ配置が良くて情報量マックスだったらいわゆるマキシマリズムになれるわけです。渡辺直美だってそう、パーツ配置がよくて全てがでかいから見ていて気持ちいい。

情報量の取捨選択

こんな感じで、美人とか不美人とか、数ミリの差で顔の美醜を感じ取る嫌な生物として生きている私たちですが、まとめると、美人=揃った配置&適した情報量ということです。  
デザイン業界ではよく黄金比とかよく言われているが、正直私はよくわからない。ただ基本的には、グラフィックデザインというものはグリッドには沿って作るべきだと思う。つまりこれが平均顔や黄金比率の1:1:1の顔的なことで。  
2つの表を載せる時に全ての上下左右と表の間の余白が揃っているだけで綺麗なデザインに見える。全ての配置が完璧に揃っていれば、装飾を載せなくてもめちゃくちゃかっこいいデザインが完成する。安藤さくらになる。
完璧な配置の中で少しだけ比率をずらしてあげると、個性的なデザインになる。余白めちゃくちゃ取って右下に小さく文字が載っている韓国映画のポスターとか。これがきっと小松菜奈的な感じなんだと思う。揃わせるところは揃わせながら、少しだけ普通から逸脱することで「普通と違う俺だけかわかる良さ」を感じさせることができて、情報過多な現代社会を生きている我々にとって魅力的に映る。  
そして色や写真を追加することで化粧をしていく。非常に平均的なレイアウトだけど面白いフォントを使ったり、個性的なレイアウトにして超普通なフォントを使ってみたり。

助けて〜

顔面土砂崩れでもない限りは情報量の操作でみんな可愛くなれる。平均的でない配置が個性そのものだし、顔面初期設定もヒアルロン酸を入れてまつパをすれば、上司に顔を覚えてもらえなくても、適当なバーでただ酒くらいにはありつける。
デザインも同じで、なんとなく上下左右が揃っていて、ガビガビの画像とか使ってなけりゃ、普通に綺麗なデザインになるに決まっている。  
とまあここまでちょっと顔とか情報量とかデザインとかを勢いで書いてみたが、ルッキズムに脳を犯された田舎出身港区勤務グラフィックデザイナーからのSOSでした。助けて〜。

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